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今年の読書 [books]

今年は、義母のお見舞いに電車で通っていたので、本を結構読みました。

100817_091541.jpgおもに、「津軽」「御伽草子」など太宰治の読んでなくて、読んでみたかった本を選びました。

自分の選ぶ本もいいけど、食わず嫌いにならないように人が勧める本も読むようにしています。

永遠の0.jpg[本]今年の傑作はこれ!

nana がpapa の誕生日プレセントに選んだ本で、papa が面白かったというので…

文庫本すがかなりの厚さなので、持ち歩くのが憚られましたが、読み進めるうちに夢中になりました。

太平洋戦争に従軍した男の話です。

愛する家族のため、ひきょう者とののしられながら、生きて帰ろうとする主人公が、なぜ生きては帰れぬと知りながら特攻隊に志願したのか…

読み終わった後に、胸をかきむしられるような悔しさと、一抹のさわやかさが感じられる感動的なラストシーンでした。

今年の読書、というと、あの読書嫌いの nana が本に興味を持ち始めたことは嬉しいことです。(^_-)-☆

夏目漱石の「こころ」をじっくり読んでいました。

学生の頃、夏休みの宿題で読書感想文の題材になっていたころは、まるで読む気がなかったようですが、今頃になってどうして読む気になったのかな?いい傾向です。「こころ」は何回か読み返した好きな本。内容について、子供と話ができるなんて嬉しいことです。

 

 

 

 


読書 史実もの [books]

[本] 最近、人から勧められて何冊か史実ものを読んでいます。

自分で読むために選ぶ本ってどうしても偏ってしまいます。たとえば私なら、日本人女性作家の小説・エッセイ、または、明治大正昭和初期に活躍した女性に関する本、などです。

でも、たまに人から勧められた本を読むと、結構面白くって、食わず嫌いだったんだと思わせるられることもよくあります。

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[ひらめき] 「落日の宴」

江戸末期、開港を迫るロシアとの外交で、手腕を発揮した川路聖謨の生涯。

聞いたこともない人物でしたが、ロシアのペースで進みそうな外交に、毅然とした態度と誠実な人柄で対応した外交官です。日露和親条約の締結に寄与した、こんな人が今の日本を支えていたのだと思わされました。

それにしても、電話もなければ手紙を届ける電車もない時代、江戸と伊東との連絡に何日もかけて人が走って伝えるのが、なんとまだるっこしいことか…

 

 

thumbnail.jpg[ひらめき] 「落日燃ゆ」

 A級戦犯として処刑された7人のうち唯一の文官、広田弘毅。開戦を避けようと尽力したかつての総理大臣が、なぜ対立した軍人と一緒に死刑宣告を受けなければならなかったのか…

最後近くまで、その謎が解けませんでした。

清廉潔白な人物で、それゆえに自分を守れなかったのも一つの要因だし、アメリカ側が行う裁判の不条理の犠牲になったともいえる。

隔世の感がある戦中戦後の歴史は興味深いものでした。

 

51PEDFTA9RL__SL500_.jpg[ひらめき]祖父東条秀樹「一切語るなかれ」

太平洋戦争開戦の責任者として、一番のA級戦犯として語り継がれる人物の身内が語る東條英機像。

軍人の最高の地位にいて皆から恐れられ、英雄扱いされ、敗戦に終わると、戦争犯罪者として、家族を含め国民総バッシングを受ける。

先に読んだ広田弘毅と同じ時代に生きた、この二人の対比もおもしろい。

 

仕事に生きる人物にも、生んだ親がいて、家族がいる。仕事で見せる顔と、家族に見せる顔は違うはず。 

一人の人物を語るには、つくづく偏った見方に陥らないようにしなければならない、と思います。

実在する人物の話だからこそ、胸に迫る感動がある。

史実モノって面白いかも…[本]

 

 


プリンセストヨトミ 読後感  [books]

「プリンセストヨトミ」 読んでみました。

「鹿男あおによし」に続く万城目学のベストセラー。奇想天外なシチュエーションを無理やり現実の世界に展開する構想。

9784163278803.jpg秀吉の末裔の王女を守るために、大阪国の男たちが立ち上がる!

こんな無理な設定のストーリーに感情移入できるのか…

と思っていましたが、意外に楽しく読めました。

人物設定が個性的なのと、映画のキャストを頭の中で置き換えながら読んだせいかな。

別件の偶然や勘違いがとんでもない展開につながる、という展開、好きです。わくわくします。

大阪人の気質や、父と子の心の機微に触れるところも、ちょっとキュンとしました。

今度は何を読もうかな…


戦争を考える8月 [books]

八月に入ると、日本はひととき戦争を思います。

2冊読んでみました。

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[本] タッポーチョ太平洋の奇跡

敗戦の色濃い戦時下のサイパン島。

上官の命令を待とうにも、その上官は死亡、もしくは行方不明。

そんな状況の中、一人の大尉は原住民を守りながら、生き残った兵をまとめ、、息をひそめて敗戦を待つのではなく、勝ち誇った感のある米兵に知恵を絞って作戦を立て向かっていく。

玉砕覚悟の作戦のはずが奇跡をもたらす。

これはノンフィクションです。

しかも、敵である日本人(大場榮)に敬意を表したアメリカ人(トム・ジョーンズ)が描き残したところにこの本の意義の深さがあると思います。

静かな感動をもたらす一冊でした。

51ZK98GNEHL__SL500_AA300_.jpg[本] 日輪の遺産

敗戦を確信した軍は、敗戦後の日本の復興のために、真柴中尉初め3人に極秘任務を言い渡す。

実際の作業を行うために選ばれたのは、日本を守るためなら、命もいとわないという純粋な瞳をもつ少女たちだった。

浅田次郎お得意の、現実と過去とを織り交ぜながらの構成にの中で、少女たちの存在の透明感が、読み終わると切なく心に残ります。

これは、実際にあったマッカーサー秘財の顛末を元にした話なので、フィクションとはいえリアル。

中央線沿線に10年間住んでいたので、舞台となるいくつかの地名もなじみがあり、より感情移入できました。

真夏のミステリーフェアの帯が付いていたけど、これはミステリーではない。


愛読書 [books]

[本] 私にとって愛読書と言えばこの本。

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「美はただ乱調にある。諧調は偽りである」という大杉栄の言葉からとったこのタイトル…

きっかけはこのタイトルとこの装丁に惹かれたからです。

ちなみに装丁は尊敬する朝倉摂氏。舞台美術家で彼女の描く絵もこういう装丁もとても魅力的。

未来がまだ真っ白な17歳で読んで、自分の進路を考える一冊となりました。

この本を読んでいなかったら、私は鹿児島で地元の女子大かなんかに進み静かに暮らしていたかもしれません。

激動の大正~昭和の時代、文学を志す九州出身の伊藤野枝の短い一生を描いたこの本を読んで、何もしないよりは、自分の些細な才能を信じて、挑戦してみようと奮い立ったのは事実です。

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この本は実は2冊目なのですが、繰り返し繰り返し読んでいるうちに、栞の紐も擦れて本のエッジはぼろぼろ。カバーはもっとぼろぼろになって処分してしまいました。

先日行った、岡本太郎美術館の再現された書斎の書架にこの本を見つけた時はさもありなん、と思いました。

「きれいな心地よい絵は芸術ではない、なんだこれは!と目をむくような物にこそ、真実の美がある。」と言わしめた岡本太郎なら、この本の内容に共感するはずです。

 

愛読書その2

110815_105943.jpg長部日出雄氏が太宰治の名言名場面を抜粋し、解説するという内容です。

太宰文学というと、不道徳で破滅的な生き方と、「人間失格」に代表されるような、厭世感あふれる一見気取った独りよがりととられかねない内容を、毛嫌う人が多いのはわかります。

でも、実は、題材から表現手法など、バラエティに富んでいて、試行錯誤しながらいろんな実験的な試みを重ねている過程など、たくさん読めば読むほど興味深い小説家なのだと私は思います。

ちょっとした太宰フリークの私にとって、この本のどこを開いても、その時読んだ内容を思いおこし、瞬時に太宰の世界に入って行ける快感を味わえます。

 出かけるとき、バックに入れる1冊はたいていこれです。

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 薄くて軽いので ryo にプレゼントしてもらったカバーをつけて持ち歩き、空き時間などに、好きなところを開くのにちょうどいい感じ。

 


読書 [books]

454104.jpg[本] 本を読んで、久々に感動の涙、じわり (*^。^*)

三浦しおんは、直木賞の「まほろ駅前多田便利軒」を読んでました。今様の若者のクールな関係を描きながら、ちょっと心温まる父と子のエピソードなどにほっこりしたイメージを抱く内容でした。

「風が…」は、ボロアパートに住む10人が箱根駅伝に挑む話です。たいして興味のない駅伝の世界に深~く惹きつけられ、夢中になって読んでしましました。

構成が見事です。盛り上がりました。

孤独な戦いであると同時に、仲間とのつながりが不可欠な駅伝という競技を通して、一人ひとりの個性が鮮烈で魅力的、そしてすごくさわやかで気持ちのいいラスト。

41iWDeMcHvL__BO2,204,203,200_PIsitb-sticker-arrow-click,TopRight,35,-76_AA300_SH20_OU09_.jpg[本] もう1冊は 「ワンちゃん」。作者の楊逸(ヤン・イー)さんは留学生として来日した中国人ですが、母国語ではない日本語で書いた小説で文学賞を取ったことっで話題になりましたね。

「ワンちゃん」は、日本人と結婚して、夫と姑と暮らしながら、自分の居場所を見つけるために婚活の手伝いをする女性の話。作者でなければ書けない中国と日本の生活の違い、文化の違いの描き方など、秀逸で、楽しく1日で読んでしまいました。

芥川賞を受賞した「時が滲む朝」も読んでみようと思います。

 


すずの兵隊 [books]

014.jpg素敵なプレゼントが送られてきました。

「1本足のすずの兵隊」というタイトルの絵本が実家にありました。

送られてきたのは「すずの兵隊」というタイトルで、絵は宇野亜喜良。

読んでみると、内容はおんなじ。

[本] 錫が足りなくて1本脚のおもちゃの兵隊は片足を上げているバレリーナの人形に恋をします。

ある日、2階の窓から落ちてしまった兵隊は川に流されたりするのですが、偶然にもまたもとの部屋に戻ることができたのです。

また、バレリーナに会えたのもつかの間、子供の気まぐれで、暖炉にくべられ、溶けていきます。その時、風が吹いてバレリーナの人形も暖炉の火の中に…

翌朝、暖炉には小さなハートの塊が燃え残っていました。

これを読んだのは、確か小学校の低学年。二人が焼かれる場面が衝撃的だったのを覚えています。

百人一種の中で、私が一番好きな歌、「瀬をはやみ、岩に瀬かかる滝川の、分れても末に会わんとぞ思う」に通じるところがありますね。

小さい頃は、おんなじ本を何回も繰り返し繰り返し読んでいたなぁ。今も実家に何冊かは残っているのかな。素敵なプレゼント、ありがとう。[揺れるハート]


舟を編む [books]

[本] 「舟を編む」 三浦しをん

9784334927769-thumb-125xauto-3058.jpg辞書編纂に携わる仕事人の世界の話です。

地味な世界の話ですが、気の遠くなるような時間をかけてひとつの仕事の結実を目指す面々の不器用さ、人間臭さに共感。静かな感動が待っています。

読み終わった後、辞書に並々ならぬ愛着を感じ、本棚の岩波の広辞苑を引っ張り出しました。

なんと2448ページ[exclamation×2]

一番最初の「あ」は10個も。

一つ目の「あ」の語釈 ↓

母音の一つ。口を広く開き、舌を低く下げ、その先端を下歯の歯ぐきに触れる程度に置き、声帯を振動させて発する音。

120202_155438.jpg…とありました(笑)

単純な言葉ほど説明するのは難しい…

ひら仮名の「あ」の意味を辞書で調べようという人、いるのかなぁ…

「舟を編む」の中で辞書のことを「頑固じいさん」と表現する箇所がありましたが、さもありなん。


本所深川ふしぎ草紙 [books]

[本] 本所深川ふしぎ草紙 [本]

120203_234508.jpg・ 片葉の芦

・ 送り提灯

・ 馬鹿囃し

・ 置いてけ掘

・ 落ち葉なしの椎

・ 足洗い屋敷

・ 消えずの提灯

深川に伝わる七不思議を題材に宮部みゆきが描いた七つの時代小説短編集。

「理由」初め、現代ミステリーの宮部みゆきしか知らなかったので、時代物?と半信半疑でしたが、もともとは時代小説作家だったのだとか…うまいです!しかもミステリー仕立てです。なるほどと思いました。

「片葉の芦」、幼い時の大事な思い出を持つ主人公は、幼いがゆえに大人の本当の真心を見誤っていた、甘く切なくしょっぱい切なさに心が痛みました。

「足洗い屋敷」、大好きな義母の悲しい過去、憎むべきは人か、貧しさか…これも切ない最後でした。

宮部みゆき、見直しました~[黒ハート]


かの子繚乱 [books]

[本]読書の嗜好は人様々…

しょせん、翻訳されたものを読んだところで作者の書いたものを読んだと言えるのか…

と、どうしても思ってしまうので、大人になってからはもっぱら日本人が書いたものばかり読んでいます。

私は、特に明治・大正・昭和を文学に生きた女性の話が好き。そして、女性作家をなぜか好みます。

女性が主張しづらい時代に声をあげることのできる情熱と行動力のある女性、憧れます。

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与謝野晶子、岡本かの子、田村俊子、伊藤野江、柳原白蓮、杉田久女などなど…

このあたりの本は、処分せずにとってあり、結構読み返したりするので、ぼろぼろです。

20年前に読んだ瀬戸内寂聴の「かの子繚乱」、文庫を買ってじっくりと読み返してみました。

漫画家岡本一平の妻で芸術家岡本太郎の母・かの子の一生は情熱と波乱に満ちて、その短い一生を輝やきに満ちた印象にしていますが、暗い時代、苦悩の時代のかの子を支えた一平の懐の大きさがあってこそ! 配偶者の質は大事だ[exclamation×2] (自分のことはおいといて…^_^;)

瀬戸内寂聴はこの時代の女性の研究に熱心です。膨大な量の資料を読み、時系列に並べて検証して、真実を導く手腕は信用できるものと思います。日記に書いてあることが真実とは限らない、といいますがその通り。もちろん、適当にフィクションを混ぜることによって、より現実的な人の一生というものが見えてくるし、読み物として面白いものとなるような気がします。

papa を始め、私の周りにいる男性はそろって時代物好きが多い。そして、太宰治に対して嫌悪感を隠しません。「人間失格」だけが太宰じゃないのになぁ…と思います。


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